住宅

大垣賑わい創造プロジェクト その3 by奥村

これまでの
その1「プロローグ」
その2「空き家再生の活動を開始」はこちらから

【転換期 思い直す】

空き家再生の活動は、空き家を持っているオ-ナ-さんに利活用を呼び掛け、そこを使ってくれる人を探すまでの活動でした。
その活動に何かしっくりこない感じがしていました。しっくりこないまま活動を続け、次第に『まちづくりは人づくり』の意識は薄れ、空き家を活用することのみに気をとられていきました。空き家を使ってくれる人が見つかったら、その後はその人任せ。ただ空き家を利活用することのみをしていた為か、その後のプロジェクトは上手くいかないことが殆どでした。
原因は、徳島県神山町で体験した大切なことを見失っていたから。人それぞれが思っている「やってみたいこと」を実践できる“場所”が神山町にはありました。それを応援してくれる“人”がいました。それによって人が輝き、街が魅力的になったことを知りました。
空き家をなくすことが必要なことではないのです。大垣市にもたくさんの面白くて魅力ある人がたくさんいるはず。その人たちが輝ける“場所をつくり”、“応援する”。そのことが私が本来やりたかったことなのだと思い直したのです。

【ennoie(縁の家)ミドリバシ】

大垣市中心街の「水門川 四季の広場」沿いに築70年の空き家の古民家がありました。映画「聲の形」の聖地にもなった“美登鯉橋”の目の前にあるお家です。空き家を調査した頃からずっと気になっていた物件でした。
2016年私がその古民家の前で立っているとオーナーらしきご夫婦に「何か御用ですか?」と声を掛けられました。「素敵な家だなと見とれていました。」と私は返事をしました。それから2年後ついに願いが叶いました。オーナーに私たちの活動を共感していただき、2019年1月にこの古民家をお借りすることができました。

 

この古民家で私たちは学校をつくることにしました。学校と言っても勉強を教える場所ではありません。大垣市の面白い人たちと出会える場所にしようと思ったのです。
人は人との縁で運が開きます。
弊社には先輩にあこがれて入社した社員がいます。彼は偶然出会った郡上でこの先輩と出会い、先輩から仕事に対する思いを学び、その生き方に共感し大垣市に移り弊社に入社してくれました。まさに先輩との縁が彼の生き方を導いたのです。
彼が共感したように、大垣市にはたくさんの活き活きと面白い活動をされている方がたくさんいます。そんな人たちの仕事に対する思いや生き方を、これから何かを挑戦したいと思っている人たちへ伝え、その人たちが実践できる場を提供できるようにしたいのです。
神山町で気付いた「まちづくりは人づくり」、魅力的な人が生まれる場所をここにつくりたいと思います。

【縁を育む】

この場所で縁が育まれるようにと思いを込め、この古民家の屋号を「ennoieミドリバシ」と名付けました。

 

そしてこの場所で『ミドリバシ大学』を2019年6月にオ-プンしました。大垣市で輝く人や頑張る人と一緒に、定期的に講演会やワークショップなどをしています。
またこの場所は『レンタルスペース』として半日から利用していただくことができます。これからお店をはじめる方の練習の場として使っていただけます。
さらに、ボランティア団体「ミドリバシこども食堂の会」さんによる『こども食堂』が定期的に開催されます。第1回は8月24日(土)。多くの子ども達にお腹を満たしてもらい、子供にも大人にも、人の形成に大事な“食の大切”さを感じてもらえたことと思います。

“まちの土台は人”です。
ここは大垣市の面白い人、チャレンジしたい人が集う場所です。 そして将来「自分のなりたい」を実現できる場所なのです。 この場所から魅力的な面白い人が生まれ、たくさんの人たちが活き活きと楽しめる街にしていきたいと考えています。

 

ennoieミドリバシのHPはこちら

ennoieミドリバシは
「教育」「コミュニティ」「社会奉仕」の3つを主軸として
地域の人づくりをサポートし
街に賑わいを創造しています。

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