英国パブ文化 by垣本
前回の掲載では旅が好きな理由と楽しみ方について書いてみました。
今回から特定の国と都市での思い出を語りながら、その土地ならではのライフスタイルを紹介していきたいと思います。
その第1回目は『イギリスのパブ文化』についてです。
学生時代に１年間イギリスに住んだことからとても大好きになったパブ文化。また、それ以降何度か旅行で訪れたなかで体験したことを織り交ぜながら紹介していきます。
ここ何年かで日本にも「英国風パブ」「アイリッシュパブ」みたいなお店が沢山できてきて、馴染みがあるのではないでしょうか。
イギリスには都市部や田舎に関係なく、至る所にある“パブ”。仲間同士で集まって、ビールを飲んだりご飯を食べたりしながら、愚痴を語らう場所。（イギリス人は愚痴が大好き）
昼からOPENしているところが多く、仕事休憩で来る人、仲間との情報交換の場という名目で集まるお年寄り達で、平日でもとても賑やか。
こんな昼間に、この人たち大丈夫かと思いながら、まぁでも、なんか楽しそう。学校が早く終わった帰り道、よく寄り道した自分も、そのうちの一人でしたが…。
ビールは基本的に樽出しのドラフトビール。取り扱っている銘柄は店によっても異なります。ヨーロッパ各国の大手メーカーのものもあれば、ここ最近のクラフトビールのムーブメントにより、都市部では小ロットで生産されている銘柄を飲むこともできます。
次に、パブで食べられる飯「パブ飯」について。
「イギリスは飯がまずい」というよく聞く言葉。そんな偏見を持っている人に是非食べてほしいパブ飯。
まず手始めは、「ローストディナー」
一般に牛肉、鶏肉、羊肉、豚肉が使われ、オーブンでローストした肉にゆでた野菜を添え、そこに肉汁と野菜からなるグレイビーソースをかけて食す。
特に、日曜日に食べるローストディナーを「サンデーロースト」といい、家族みんなで食べるというのが英国家庭の日常。ビールが進む…。
また、昼にふらっと立ち寄って食べてほしいのが、ご存じ「フィッシュ・アンド・チップス」
フィッシュって何の魚？と思うかもしれませんが、haddock やcod などのタラ、またはカレイなどを使っており店によってこだわりがあります。
付け合わせに添えられる緑豆にもマッシュタイプと茹でたままを提供するなど店によってそれぞれ違います。モルトビネガーをかけて頂くのがローカルな食べ方。
一言にフィッシュアンドチップスと言っても店によって異なるので、自分の好きなお店を見つけてみるのも面白いかと思います。
代表的なパブ飯２つを紹介しました。地域やお店によっては、独自の料理を出しているので、イギリスへ行った際はレストランに行くよりパブで食事することをおすすめします。
美味しいビールと美味しい料理を囲んで仲間たちと過ごす楽しい時間。
賑やかな雰囲気で知らない人とも不思議と話が弾むイギリスのパブ。
イギリス旅最大のアトラクションなのではないかなと。是非旅行の際にはパブに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
