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弾丸マルセイユ旅 by垣本

バルセロナを後にして新たに1週間ほどのフランス旅行へと続いていきます。

まず初めに訪れたのがフランス南部の都市マルセイユ。

マルセイユに到着したのが14時頃で、翌日にはニースへと移動しなければならないため、急いで行きたい場所を回ることにした。

 

マルセイユ・サンシャルル駅から歩いて宿泊先のホテルへ向かっていると、旅行バックに手を伸ばしてくる子供たちの集団に遭遇してしまう。明らかにスリ集団とわかり、少し小走りで彼らを振り切った。駅から徒歩3分のホテルを予約していたのだが、ものすごく遠く感じた。

一人旅ではこうした状況はよくある。訪れる場所の治安などの情報をしっかりいれていないと危ない目に遭うのでお気を付けて。

無事ホテルに着き、少し落ち着きたい気持ちもあったが、何せ時間がない。更に11月のフランスは17時頃には日が沈んでしまうため、尚更急ぐ必要があった。

そこまで急いで見たかったものは、建築家ル・コルビュジエによる作品「ユニテ・ダビタシオン」である。

大きな道路沿いにそびえ立つ重厚感のあるコンクリートの建物が見えた。

弾丸マルセイユ旅-staffcolumn201912vol01-02

一階部分のピロティが建物全体に軽やかさを与えていて、カラフルな色使いはコンクリートの冷たい印象をなくしているように感じる。

内観を見て回ったなかで印象に残ったのは木製建具の存在感。一部スチールもあるが、事務所・住戸を問わず窓枠は基本的に木製で、さすがに開けにくくなっているものの、経年変化による質感はたまらなく良い。

屋上に上がると少し雰囲気が変わる。船に乗っているような気分を味わえて、南仏の暖かい日差しと心地いい風を感じられる最高の屋上だった。

現在も住居、ホテル、郵便局、オフィス等が入っている現役バリバリの建築。

用途が変化しても人の気配、賑わいがある建物って活き活きしていいなあ。

日が沈んだので帰ることにした。

ホテルまでの帰り道に海鮮を扱う露店を発見した。

美味しそうなでかいエビを2尾買った。その近くのローカルスーパーでワインを買ってホテルで飲むことにした。

ホテルに着き、風呂に入り一段落。「さて、飲むか♪」
部屋のキッチンでエビをボイルして食べようかと思っていたのだが、心地いい生臭さというか磯の香りが寿司好きの僕にはもうたまらない。日本食もしばらく食べていないこともあって「ボイルなんてもったいない!」とそのまま食べることにした。
味付けなど全くされていないただのエビ。
それなのに僕にとってはこれ以上ないごちそうで、ワインもぐいぐいと飲んでしまった。
一人旅だと気を張ってしまうので、こういう時間が一番落ち着く瞬間だったりする。

 

少しタイトな日程だったが、弾丸マルセイユ旅、というかユニテ・ダビタシオン見学の旅は楽しいものになった。

ほろ酔いでベッドにぐったり。

翌朝、ホテルを出て鉄道で向かうはリゾート地ニース。

では。

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