住宅

楽しさと不便さと記憶 by河村

最近特に野宿に凝っています。

今までは目的(ほとんどの場合釣り)のために野外泊(ただの野宿ともいう)するだけだったけれど、最近はキャンプそのものを目的にする事も増えました。

 

キャンプと聞いてイメージするのは何でしょう?
多くの人は
「準備、片付けがメンドクサイ」
「寒い、暑い、不便」
といったネガティブな印象の方が多いかもしれません。

確かに面倒くささや、不便さはあります。
が、『とにかく楽しい!』
自分でもなぜ楽しいのかよくわかりません(笑)

特に記憶に残るのは、
「めちゃくちゃ雨に降られてテントが浸水、半壊した」
「気温が低すぎて息を吸うと痛かった」
「蚊の大群に襲われて翌日目が開かない」
などなど、特に大変だったことや不便さを感じた日の事です。

そしてその記憶は大抵の場合、楽しかった記憶となる事が多いです。

 

私の祖母の家は山奥過ぎて、私が中学校になるまで下水はもちろん水道も無く、生活用水は山から流れる水をポンプでくみ上げて生活していましたし、お風呂はもちろん“五右衛門風呂”。そして“豆炭のコタツ”でした。

それでも祖母の家は私にとってはとても楽しい記憶があり、今でも大好きな家です。

今、私はコンクリート製のマンションに住んでいて全く不便さは感じません。ですが、自分の家への愛着や家の思い出はあまりありません。

 

もちろん快適な家の方が良いに決まっています。安心できて、安全で、温かい家を目指して今まで家を作ってきました。

しかし、最近はどうしたら「記憶に残る家」になるのかを考えています。

 

もしかすると少しの不便さや、面倒くささを取り入れる事が大事なことなのかもしれません。

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