住宅

向こう三軒両隣 by奥村

「向こう三軒両隣」この言葉は自分の家の向かい側にある三軒の家と、左右二軒の隣家のことで、お互いに子育てや日常生活を助け合える最小の近所付き合いでした。私も小さな頃は親が留守の時にはお隣の家でおやつを頂いたり、悪い事をした時には怒ってくれたりと、自分の子供と同じように接して頂きました。

最近ではこの言葉も耳にすることが少なくなりましたが、もっと深刻なことは「向こう三軒は空き家」なんて状況がでそうな事です。

 

全国的に見ると2033年には4軒に1軒が空き家になると予想されています。つまり向こう三軒両隣の二軒が空き家という状況になります。
大垣市には現在2304件の空き家があります。そのうち40%の建物はそのまま利用可能ですが、のこりの60%の建物は使おうとすると何らかの修繕が必要だそうです。質の良い40%の建物は売却等可能かもしれませんが、問題は60%の建物です。そのほとんどが旧耐震基準の建物です。壊せば固定資産税が6倍に跳ね上がりますし、だからといって使ってくれる人もいません。つまり「住めない・貸せない・売れない」の三拍子で、結果そのまま放置せざるを得なくなり空き家はどんどん増えていきます。

「カツオが磯野家を片づける日」という本もありますが、今ある実家が空き家の予備軍であることを無視できない問題として取り上げています。

 

一方で今後子供たちの65%は今に存在しない職業に就くと言われています。AIなどの置き換えで新しい仕事を生み出さなければ生き抜けなくなります。そこでワクワクする新しい事や人が生まれる場所として空き家を繋ぐことができれば街の賑わいも作れるのではないかと私たちは考えています。地道ではありますが空き家の活動を通じて大垣市がにぎやかで面白くなることを願っています。

 

※資料は「大垣市空家等対策計画」からの抜粋です。

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