住宅

淡路夢舞台・安藤忠雄建築あれこれ by桐山

淡路島で仕事をさせて頂いており、現地で時間が少し空いたので「花博の跡地」と「水盤のお寺」を見学しました。

 

見学して一番良いと感じたことは、10年以上過ぎた今も、あの大きな花壇が綺麗に維持されていた事で、平日にも関わらず多くの海外の方で賑わっていました。

山肌に作り上げた花壇はコンクリートで荒々しく見えるのですが、花と水が厳しい環境の中で咲き誇っていて適当にコンクリートを覆い隠し丁度良い雰囲気を作り出していました。

アーバンデザインが持て囃された時代の息吹が今も残っています。

建物はいつもながら迷路のようで、カフェに行くのに迷子になり元の場所に戻ってしまうハプニングも起きましたが、商業ビルの一つであるTIME’S(タイムズ)、姫路文学館、香川県 直島の一連の建物なる安藤忠雄建築のコンセプトは、この建物にも生かされています。

ウエスティンホテルの「海の教会」は、ガラスから降り注ぐ光が十字架を描いており、何とも不思議な空間を作り出して感動するのですが、構造的には随分無理をした納まりで、このようなデザインが出来る力量に改めて脱帽しました。

ウエスティンホテルではお茶を飲んだのですが、小さな照明器具が電気の裸線で取り付けられていて、スタッフにお聞きすると球切れが起きるとカフェの照明を全部切り交換するとの事でした。

シンプルに仕上げる為に此処までこだわるのか?と思える仕事です。

 

「本福寺の水御堂」は、本堂への入り口が水盤に引き込まれるようなプランです。本堂内は朱色に塗り込められた円形の部屋に仏様が安置されています。コンクリートの打ち放しの壁と、本堂内部の朱色のこの対比が素晴らしく、仏教が伝来した時の感動を作り出しているのか?と思いました。

感謝

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