住宅

土地の探し方 その2 by河村

広告の読み方

前回に引き続き、よくある中古物件広告の読み方を解説していきましょう。

 

前回は「構造」についてお話ししました。

続いて「建築」の欄です。このチラシで建築は⑥の部分です。

今回の建物は“H.2年5月築”となっていますので、平成2年5月の建築です。

 

この欄を見る時に大きなポイントは

「昭和56年6月より以前かどうか?」

です。

理由は昭和56年以前の建物は耐震基準が現行の法律より大幅に緩く、現行法の基準からみると耐力は1/3程度しか無い事が多いです。

今回の建物は平成2年ですから比較的新しいです。ただし、平成2年でも構造耐力が不足している建物は非常にたくさんあります。

ここでポイントは

「検査済み証」がついているかどうか?

になります。

「確認申請書」と混同しがちですが、「確認申請書」を検査したものが「検査済み証」です。

検査済証があるかどうかは不動産屋さんに問い合わせればすぐわかります。

この“検査済み証”があれば、「ほぼ図面通り」に施工されている可能性がグッと上がります。

 

そもそも、建築確認済み証についてはもちろん制度としてはずいぶん前からありましたが、その実施率が上がったのはつい15年前ほどからです(体感としてですが)。
残っている図面と現実が違う事は日常茶飯事です。

 

ですから、建物を再利用したいとお考えの方は出来る限り昭和56年以降の建築確認済み証が付いた建物を選んでいただいたほうが間違いありません。

 

また、専門家であるホームインスペクターに相談するのも一つの手です。

弊社にホームインスペクションを頼まれるお客様も「構造が不安」という声が一番多いです。

 

改修を前提とする場合はついでに耐震改修を計画するのが、費用的に出戻りが無くお得に工事できるのではないでしょうか?

 

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