住宅

メンテのリアル -その2- by河村

今回は建物外部の「持ち」についてのお話です。

前回も書きましたが弊社の事務所は今年で10年になります。

 

① 外壁に使用されている木部

現状が写真1です。少し擦れたような跡がありますが、こちらは建物に近い樹木が揺れて建物に触れて表面をめくった痕跡です。
弊社の事務所の外壁は実は5年目に塗りなおしています。今年で塗り替えてから5年目。近くで見ると色褪せを少し感じますね。敷地の西面が道路ですので、夏場は相当厳しい日射にさらされている状況ですが極端な割れ、開きは見られない状況です。材質はレッドシダー、塗料は外部用ガードラックアクアという商品を採用しています。

外に木を貼りたい方はやはり5年に一度ぐらいは塗りなおしのメンテナンスが必要になりますね。

 

全体(写真2)をみるとそんなに色褪せは感じませんね。建物近くの木々は日射を遮ってくれる機能も果たします。デメリットとしては葉が落ちてしまう、樋が詰まる等の弊害もありますが、お家の雰囲気を良いものにしてくれる植栽は是非採り入れたいところです。

 

 ② 基礎立ち上がり

写真3にみられるように、基礎立ち上がりは細いクラックが入ってしまいますね。構造基礎はおそらく割れていませんが、収縮率の違うモルタルを塗った部分にはこのようなひび割れがでます。基礎の性能にはほぼ関係ないのですが、見た目を気にされる方はこの上に弾性の高い塗料で塗るとよいと思います。

 

③ 外部のタイル

弊社の外観に特徴を与えている外部のタイル(写真4)は、やはり10年経っても全く変化ありません。かなり強烈な日差しを浴びてますが、劣化は全く見られません。

近くで見ると写真5の様にデコボコとしたタイルなので、少し汚れが付きやすいのではないか?と思っていましたが、色が黒いので全く目立ちません。このタイルの施工は値段が高いですが、結果的にメンテナンス不要で美しいままなので良い選択だったと思っています。

 

④ 外部木フェンス

この木製フェンス(写真6)の材質は「イペ」という材種を使っています。一般的な材木である杉系ではすぐに腐食してしまうのでフェンス、デッキ等にはこれらの材種を使うと良いですね。10年間メンテナンス無く使えています。少し汚れが出てきましたが、洗浄機で洗えば簡単に落ちるレベルだと思います。

 

⑤ 駐車場クラッシュ瓦砕石

クラッシュ瓦砕石(写真7の手前オレンジの部分)は10年経ってだいぶ減ってしまいました。
・タイヤに挟まる
・割れて粉になってしまう
・靴の裏に挟まる
など、いろいろデメリットもありますが、
・水はけが最高
・土地に色を付けることが出来る
・草が生えてきにくい
などの良いこともあります。
コンクリーとベタ打ちでは味気無さがある外構になってしまうので柔らかい雰囲気を出すには良いと思っています。

 

家は作ってしまって終わりではありません。当然そのあとのメンテナンスが必要になります。愛着を持って付き合う家にするには、メンテナンスに手が掛かり過ぎないない事も重要だと思います。

スタッフコラム一覧へ