住宅

ファミリ-トラディッション by奥村

 

皆さんにも家族揃って行うイベントがあると思います。例えば子供の誕生日を祝ったり、クリスマスパーティ-をしたり、お盆・お正月に親戚がそろって食事をしたりと普段ではなかなかできませんが、これらのイベントを通して、大切な方たちと会えたり、楽しい時間を共に過ごすことができます。

 

その場に欠かせないのがやっぱり料理。料理で彩られた机を囲んでの会話は本当に楽しいものです。家族だけではありません。今までは外食など外へコミュニティができる場を求めて出かけていましたが、最近は仲間を呼んでパ-ティ-をするなど、家で楽しむ方が増えています。

そういう面でも家にコミュニティの場をつくるという考えは、今後必要な事だと思います。従来家は「家族が住まう場」として考えられてきましたが、「外部とのコミュニティの場」と考えれば、家の設え方も少し変わってきます。

 

一つはリビングの広さ。今までは畳数で決めていた広さも、大勢が座るのに必要なテーブルの大きさや数で広さを決めるのも一つです。またキッチンは、一緒に料理に参加しやすいようにオ-プンに設える方がよいでしょう。リビングとデッキを繋げてアウトドアでピクニック気分を演出するのもよいと思います。靴を履き替えないで行き来できると尚よいです。トイレや洗面には手を拭くためのペ-パ-タオルをセットしたり、トイレットペ-パをわかりやすい場所におしゃれにストックしたり、玄関はスリッパが並べられるくらいのちょうどよい広さにしたり、お客様の荷物が置ける場所をつくったりと、おもてなしとお客様に気を使わせない配慮を考えるとよいかと思います。

 

良質なコミュニティが増えると、暮らしが劇的に豊かになることはすでに多くの方が知っていることと思います。家の中にコミュニティをデザインすることは、これからの家づくりの重要なポイントになるのではないかと思います。お呼ばれしたくなる家の設え方を考えて、新しい家族のトラディッションが増えるとよいのではないでしょうか。

 

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