住宅

敷地を読む その2 by河村

設計するプロセスの一番初めとして大事にしている事は敷地を「読む」という事です。すべての建物は当然敷地の上に立っているし、その敷地条件は必ずこの世で唯一のはずです。

例えば、敷地が1000坪を超える巨大な敷地の場合もありますし、30坪程度の小さなものまで。当然、設計する建物の大きさも変わってくるでしょう。方位が違えば、太陽の通る位置で日中にできる周囲の建物の影の大きさが変わります。道路がどの方位についているかも重要です。

設計するということは、設計者がある日「デザインが降ってきた」という類のものではありません。もしかするとそんな方法で設計する方もいるかもしれませんが・・・

少なくとも私たちは違います。「理」の集積であると考えています。

対象の土地の両隣に住宅が建っているとします。当然ですが、隣のお家にも窓はついているので、窓が重なるような位置に窓をつけません。リビングの窓を開いたら隣の建物の壁が見える。なんてことの無いように考えるでしょう。

次回からは、実際に設計した住宅をもとに解説していきます。

 

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