住宅

居場所づくりを自分たちの手で  by垣本

僕は現在、妻と賃貸アパートで2人暮らしをしているのですが、日々の料理を二人で作ることを楽しみにしています。特に休日の夕飯は美味しいものをと、昼から買い出しへ行き調理をするのですが、何と言っても賃貸アパート。二人で料理をするには狭くお互いを邪魔し合うことになってしまいます。

「広い作業スペースがほしいな」と思うけども家を買う予定もまだなく。だけど日々の楽しみは充実させたいし。とジレンマに陥る。

 

二人で出した答えは「作ろう!」

 

ただ、賃貸アパートなので、いずれ退去する際に現状復旧できることを条件に作戦を練ることに。既存のカウンターを拡張して作業スペースをつくり、調味料や調理器具を収納できる棚も作ろうということになりました。

 

天板のサイズを決め、それに合う棚のサイズ、形状を決めていざ買い出しへ。

棚:シナ合板ランバー材15mm、背板板用のシナベニヤ、ウレタンクリア塗料など…。

天板:構造用合板t12、額縁、窯業タイルユニット、目地材料

を購入。

棚のパーツはホームセンターのカットサービスを利用し、加工図に倣って切り出してもらい、家へと戻る。

 

まず、棚を組み立てる。あらかじめカットされているので加工図通りに組み、ビスを打っていくだけなので30分ほどで完成した。水回りに設置するので塗装を施していく。まずは、下地作りのためやすり掛けをして、1回目を塗る。その後二度目のやすり掛けをし、手触りを整える。2回目のやすりは番手を240に替え、より滑らかになるようにし、2回目の塗装を施した。棚製作は何度か経験もあり、あっという間に終えることができた。

 

そしてここからは未知の世界、タイル貼りを含む天板製作。

既存カウンターと新設棚を覆うような形状に部材を切り出し、木口を隠すための額縁を付けていく。2メートルの定尺の材料をノコギリで切り出し、出隅入隅をきれいに納めるためにコーナーを45℃に仕上げていく。初めてにしては上出来かなという仕上がり。こうして天板の大枠をつくることに成功した。

 

そして最後の工程「タイル貼り」

タイル割付を考え、墨出し作業。前職でよく使っていた墨つぼを2年ぶりに道具箱から取り出す。当然の如く墨はカラカラ。少しメンテナンスをし、水と墨を入れ使える状態にした。しっかり工具をメンテナンスしなきゃなと少し反省。

墨に合わせて接着剤を塗りタイルを配置していく。失敗は許されない段階に入り緊張感も漂うなか、協力し何とか貼り終えた。一旦作業に区切りをつけ、翌週の休日まで作業をストップ。

試しに天板をカウンターに張ったのだが、なんだか天板が反っているような気がする。上から体重をかけると沿っているのが分かる。構造用合板「12mm」は薄すぎたのか?とか接着剤付けすぎたのか?といろんな後悔がよぎり、翌週の休日を迎えた。

 

最後の作業「目地詰め」

部屋の中での作業のため、マスカーテープで養生をし、準備は万端。

目地材を水と混ぜ撹拌し、いい塩梅の粘度にし、タイルに塗りたくっていく。

全面に塗り、コテと目地塗用ゴム刷毛で慣らしていく。手こずりながら作業を終え、タイルについた汚れを落としていく。思っていたより上出来な仕上がり。

前週に心配していた反りはなぜか治っていた。目地材の水分のおかげなのか。いろいろ考えたが、上手くいったのだからいいや。

初めての試みでいろいろと苦戦しながらも楽しく作業ができ、自分たちの期待以上のものができた。

 

製作してから2週間ほど経った今は、広々とした新しいカウンターで、料理作業をストレスフリーに2人で楽しむことがき、家での時間もより充実できるようになりました。

 

「自分たちの居場所は自分たちでつくる」

製作したものへの「物質的な満足」だけではなく、製作するプロセス自体が2人にとっても最も価値のあるものだったのかなと、製作をして思いました。またその家具への愛着へとつながっていくのかなと感じました。

時間があったら、「買うのではなく、作る」ことをおすすめします。

 

次は何を作ろう。

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